相続前に不動産を売却するべき?相続税対策のメリットとデメリットを徹底解説!

※当ページのリンクには広告が含まれています。

不動産は相続前に売却するべきか?相続対策としての不動産売却をメリットとデメリットから徹底検証! 不動産売却

不動産の相続にあたって、「相続開始前に不動産を売却する方がよいのか、相続開始後の方がよいのか」とお悩みではありませんか?

あなたにとって最適な選択をするために、この記事では相続開始前に不動産を売却することのメリットとデメリットを詳しく解説します。

相続税対策に関心がある方、不動産相続について心配している方は必見です!

完全無料 物件の住所を選択して査定依頼スタート!

都道府県が選択されていません。
市区町村が選択されていません。
ご指定いただいたエリアへのお問合せは、現在取り扱っておりません。

HOME4U不動産売却に移動します

相続開始前に不動産を売却するメリット

相続開始前に不動産を売却するメリット

まず、相続開始前に不動産を売却する場合には、このようなメリットがあります。

  • 現金化することで相続財産を分けやすくなる
  • 相続税の納税資金に充てられる
  • 固定資産税や維持管理の負担から解放される

それぞれについて、以下に詳しく解説します。

現金化することで相続財産を分けやすくなる

相続による遺産分割において、不動産は単純に分割することが難しいため、相続人同士の遺産トラブルのもととなることが少なくありません。

そういった「争族」を避けるためには、あらかじめ不動産を売却し現金化することで遺族間において分割しやすくしておくことが方法のひとつです。

不動産を分割するには、持分割合による共有という形を取りますが、共有した不動産全体を売却するには共有者全員の同意が必要になります。

また、共有者の一人が自分自身の持分のみ売却することも可能ですが、第三者へ売却することでさらにトラブルに発展することがよくあります。

 
共有名義の土地を売却する方法は3つありますが、注意しなければならない点も少なくありません。詳しくは下記記事で解説しています。

共有名義の土地を売却する3つの方法と5つの注意点
相続などで取得した共有名義の土地(不動産)を売却する方法には、「自分の持分だけ売却する」「分筆して売却する」「売却して持分割合で分ける」があります。土地を売る時の注意点は、経費の分け方や税金、換価分割、贈与に当たる無償での名義変更、抵当権の問題などがあります。

 
相続開始前に不動産を売却し現金化することは流動性の面で優れており、持分割合で共有することで発生する問題を防ぐこともできます。

相続税の納税資金に充てられる

相続開始前に不動産を売却して得た現金を納税資金に充てることができるため、納税時に慌てることなく対応できます。

もちろん、相続開始後に不動産を売却し納税することも可能ですが、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に、申告から納税までを済ませなければいけません。

売却までに時間がかかってしまうと、納税期限までに納税資金の準備が間に合わないリスクや、納税期限が迫る中、想定よりも低い価格で売却してしまうというリスクもあります。

固定資産税や維持管理の負担から解放される

相続する不動産が、誰も使用していない不動産や遺族にとって必要のない不動産であっても、固定資産税や維持管理費用のコストはかかります。

相続開始前に、使用しないまたは必要のない不動産を売却することにより、このようなコストが節約できます。

相続開始前に不動産を売却するデメリット

相続開始前に不動産を売却するデメリット

次に、相続開始前に不動産を売却する場合のデメリットには、このようなものがあります。

  • 譲渡所得税が課税される
  • 現金化すると相続税評価額が高くなる
  • 賃貸物件等の場合、収益機会を失う

それぞれについて、以下に詳しく解説します。

譲渡所得税が課税される

相続開始前に不動産を売却した場合、一般的な不動産売買と同じになりますので、売却価格から取得費や諸経費を差し引いた譲渡所得(譲渡益)に対して、譲渡所得税が課税されます

譲渡所得税の税率は、譲渡した不動産の所有期間に応じて異なります。

譲渡した年の1月1日現在の所有期間が5年を超える場合は長期譲渡所得、5年以下の場合は短期譲渡所得となり、税率はそれぞれ以下の通りとなります。

所有期間所得税住民税
短期譲渡所得
(所有期間が5年以下)
30.63%9%
長期譲渡所得
(所有期間が5年超)
15.315%5%
※復興特別所得税2.1%含む(平成25年から平成49年まで)

現金化すると相続税評価額が高くなる

相続税における不動産の評価基準は、土地は「路線価」、建物は「固定資産税評価額」であり、いわゆる時価(相場)ではないため、課税評価額が時価よりもかなり低い価格になります。

さらに一定の要件を満たせば、小規模宅地等の特例などの適用を受けることができ、相続税を節税することができます。

これに対して、相続開始前に不動産売却により得た「現金」を相続する場合、課税評価額は現金の価額となるため、不動産の場合と比較すると納税額はかなり高くなってしまうでしょう。

賃貸物件等の場合、収益機会を失う

相続開始前に売却する不動産がアパートやマンションなどの賃貸物件の場合、その不動産から得られる賃貸収入などの収益機会を失うことになります。

相続開始後の不動産売却時にかかる税金と節税対策のポイント

相続開始後の不動産売却時にかかる税金と節税対策のポイント

続いて、相続開始後に不動産を売却した場合に課税される税金とその節税対策について、確認しましょう。

譲渡所得税

相続開始後に不動産を売却して相続税を支払っても、譲渡所得(譲渡益)が出た場合は譲渡所得税を納付しなければなりません。

「相続税を納付するために不動産を売っているにもかかわらず、譲渡所得税まで納付するのは二重課税なのでは?」とも感じますが、税務署や国税庁の見解は違っています。

相続税の考え方は「相続した財産」への課税、譲渡所得税の考え方は「譲渡益(値上がり益)」への課税という見解で、相続財産でも売却すれば、その時点で実現した「譲渡益(値上がり益)」について、譲渡所得税が課税されるのです。

それでは、この譲渡所得税についての節税対策はないのでしょうか?
実はふたつの節税対策があります。

  • 「相続税の取得費加算」の特例により譲渡所得税を節税できる
  • 所有期間は被相続人の取得時期を引き継げる(長期譲渡所得扱い)

それぞれについて、以下に詳しく解説します。

「相続税の取得費加算」の特例により譲渡所得税を節税できる

相続税の申告期限の翌日から3年以内(被相続人が亡くなってから3年10ヶ月以内)に相続した不動産を売却した場合、その不動産に対する相続税額を取得費に加算できるという特例が認められています。

【譲渡所得の計算方法】
譲渡所得(譲渡益)=売却価格-取得費(購入価格など)-譲渡費用(仲介手数料や諸費用など)

取得費に相続税額が加算できるため、必然的に譲渡所得(譲渡益)が少なくなり、節税効果が得られるわけです。

所有期間は被相続人の取得時期を引き継げる(長期譲渡所得扱い)

相続した不動産の場合、被相続人(亡くなった人)の取得時期を承継します

そのため、被相続人が亡くなるまでに5年を超えてその不動産を所有していれば、相続開始後すぐに売却しても長期譲渡所得として申告できるため、節税効果が得られます。

相続税

相続税については2015年より大きく改正され、2015年1月1日以降に取得する相続財産に係る相続税から適用されています。

大きく改正されたのが「基礎控除額」です。

【基礎控除額の計算方法】
(改正前) 5,000万円+500万円×法定相続人の数
(改正後) 3,000万円+300万円×法定相続人の数

 
そして「税率」も改正されています。

(2015年1月1日以降)

課税価格税率控除額
1000万円以下10%
3000万円以下15%50万円
5000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1700万円
3億円以下45%2700万円
6億円以下50%4200万円
6億円超55%7200万円

相続税に関して気をつけたいポイントは、こちらの2点です。

  • 納付期限(相続開始後10ヶ月以内)が決まっているため、安値で妥協せざるを得ないことも・・・
  • 相続人で意見が食い違うと売却できないことも

それぞれについて、以下に詳しく解説します。

納付期限(相続開始後10ヶ月以内)が決まっているため、安値で妥協せざるを得ないことも・・・

相続税は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に申告し、同時に現金による一括納付が原則となっています。

この期限に遅れると延滞税や加算税が課税されてしまいます。

このため、不動産を売却するにあたって、「◯月◯日までに売らなくてはいけない」という制約がつくことにより、売却交渉において不利な状況や立場になってしまい、安い指値条件にも妥協せざるを得ない可能性があります

相続人で意見が食い違うと売却できないことも

【相続の大きな流れ】
相続開始 ⇒ 相続人確定 ⇒ 相続財産確定 ⇒ 遺産分割協議開始 ⇒ 協議成立 ⇒ 不動産売却 ⇒ 申告・納税

相続した不動産は、確定した相続人の間で遺産分割協議が行われ、合意が得られてから売却することとなります。

分割協議での合意形成がスムーズにできれば問題はありません。

しかし、相続不動産が自宅などの場合、相続人の間でその不動産を利用できる人とできない人に分かれるため、他の現金などの相続財産で調整が取れない限り、意見が食い違い、足並みをそろえることができなくなることがあります。

こうした経緯から、協議がこじれてしまい、納付期限までに不動産を売却できないケースが出てきます。

 
不動産を相続すると、分け方や売却方法、税金、申告手続きなど、数多くの悩ましい問題に直面します。下記記事では、不動産を相続してから売却・分割するまでの一連の流れを詳しく解説しています。

不動産(実家、土地、マンション、一戸建て等)を相続してから売却・分割するまでの一連の流れを徹底解説!
不動産を相続して売却することは、生涯何度も経験することではありませんよね。 しかし、具体的にどう進めたらいいのかわからず...

不動産の相続については事前の準備と対策を

不動産の相続については事前の準備と対策を

相続は配偶者や血縁者がいれば、誰にでも発生し、100人いれば100通りの事情がある、と言われています。

しかし、誰にでも起こる相続に対して、生前から向き合って対策を検討している人は少ないのが現状です。

とくに不動産はその扱いを間違えると「争族」のもとになりますし、かかる税金や売却方法など知っておくべき知識や情報も非常に多くあります。

納税資金のために相続した不動産を売却するのであれば、いつまでにいくら必要なのか、その資金をどうやって捻出するのか、他にかかる費用や税金はないのかなど、事前に綿密な準備と対策を講じておくことが大切です。

以上、不動産は相続前に売却するべきか?相続対策としての不動産売却をメリットとデメリットから徹底検証!・・・でした。

参考
親名義の不動産を代理人として売却する方法を知りたい…という方は下記記事も参考に。代理人として売却する際の注意点や認知症の疑いがある場合に必要な手続きなどを解説しています。

不動産(土地や家)を代理人として売却する方法と押さえておきたい注意点
不動産の所有者本人が売却手続きを行えない場合、代理人を立てて売却を進めるという方法があります。代理人は、与えられた権限の範囲内で契約手続きなどの法律行為を所有者本人に代わって行うことができ、代理人が行った行為の責任や成果はすべて委任した所有者本人に帰属します。

不動産一括査定サービスの利用も忘れずに!

価格査定と不動産会社探しには、複数の会社にいっぺんに査定依頼できる不動産一括査定サービスが便利。今や不動産や自動車の売却には一括査定サービスを使うのが常識です。
 
一般的な家や土地なら、大手不動産ポータルサイトのHOME4U不動産売却の一括査定で問題ありません。特殊な物件に関しては、「物件タイプ別不動産一括査定サービスの選び方」をご確認ください。

完全無料 物件の住所を選択して査定依頼スタート!

都道府県が選択されていません。
市区町村が選択されていません。
ご指定いただいたエリアへのお問合せは、現在取り扱っておりません。

HOME4U不動産売却に移動します


不動産一括査定サイトランキング
HOME4U不動産売却

大手企業から地域密着企業まで全国約2,100社と提携。NTTグループによる20年以上の運営実績を持つ国内最大級のサービスなので安心。

◎最大6社の査定価格をまとめてお取り寄せ!
◎入力から申込みまで最短60秒で簡単申込み
◎厳選した優良企業だけ登録されているから安心!
◎プライバシーマーク認定済みなので個人情報保護も万全
◎困った時も電話窓口ですぐ解決!
◎不動産初心者に優しいお役立ちコンテンツが充実

HOME'S

ホームズくんのCMでおなじみ、不動産情報サイトLIFULL HOME'Sの不動産売却査定サービス。サービス利用者数838万人突破!参加社数3,837社以上!

◎東証プライム上場企業が運営
◎国内最大規模の物件データベースで全国の物件を網羅
◎ISMSを取得、個人情報の適正な取扱いを徹底
◎地域密着から大手まで幅広い不動産会社を掲載
◎相性の良い会社を見つけるための会社情報が充実
◎希望連絡方法をメール、電話、郵送から選択可

すまいValue

不動産業界の大手6社に一括査定できる唯一のサイト。圧倒的な集客力と充実した売却サポート。大手ならではの安心と信頼は抜群!

◎業界上位3社が参加する唯一の一括査定サイト
◎圧倒的な集客力で早期売却を実現!
◎売却後のトラブルも充実したサポートで安心
◎売却時期が未定でも査定OK!

タウンライフ不動産売却

全国180社以上の信頼できる不動産会社が登録。一括査定比較ができる完全無料サービスです。ネットから簡単入力で60秒のスピード依頼が可能。

◎厳格な審査基準をクリアした信頼性の高い不動産会社のみ登録
◎売却査定書のお届け方法は、メール、郵送、FAXから好きな方法を選択可
◎プライバシーマーク認定企業による運営なので安心
◎売却のお悩みも気軽にメール相談OK!

一括査定サイトと併せて、こちらも一緒に依頼をしてみるのもおすすめ!
囲い込みなし&片手仲介で高く売るならSRE不動産

SRE不動産は、「片手仲介」を採用し「囲い込み」を行わないことを公式に宣言しています。

実際に利用されたお客様の満足度も非常に高い(93.3%)不動産会社なので、首都圏の物件売却をご検討の方は、一括査定サイトと並行して査定依頼してみることをおすすめします。

不動産売却
土地活ナビ編集部をフォローする
土地活ナビ | 土地活用と不動産売却の成功法則
タイトルとURLをコピーしました