更地渡しでの売却手順と7つの注意点

更地渡しでの売却手順と7つの注意点不動産売却

「更地渡しでの売却を考えているんだが、なにか注意点はあるんだろうか?」

そんな不安をお持ちではありませんか?

 
古家や空き家となってしまったボロい住宅は、建物を取り壊して更地で売却するのも、ひとつの選択肢でしょう。でも、一度取り壊してしまうと元には戻せないので、本当に更地にしてしまってよいのか心配ですよね!

 
そこで今回は、更地渡しのメリットやデメリット、更地渡しに向いているケース、売却手順や注意するべきポイントなどについて、具体的に解説します。

更地渡しの取引が安心してできるよう、ぜひこの記事を参考にしてください。

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更地渡しの意味

「更地渡し」とは、土地の売却方法のひとつですが、ここでは「更地渡し」の定義や意味、メリット・デメリットについて説明します。

 

更地や更地渡しの定義

 

更地とは

まず、「更地」の定義ですが、「土地上に建物や工作物がなく、借地権などの土地の使用収益を制限する権利が付着していない土地(宅地)」となります。

市街化区域内であっても耕作されていない農地や樹木のない山林は宅地ではないため、更地とはいいません。

ただし、建ぺい率や容積率などの法規制による建築制限がある場合や、抵当権が設定されていている場合でも、使用収益には制限がないため更地といいます。

POINT「更地」の条件

  • 宅地◯、農地×、山林×
  • 建築制限◯、抵当権◯、建物×、工作物×、借地権×

 

更地渡しとは

このことから「更地渡し」とは、売主の責任と負担において土地上の建築物や工作物を除去・撤去して、更地の状態で土地を引渡すことをいいます。

 
実際の不動産売却の場面では、古家などが建っている物件を「売地」のカテゴリーで販売し、特記事項などに「現況古家あり・更地渡し可」などと表示して販売します。

更地での購入希望者が現れれば、売買契約締結後に解体工事を実施して、更地で引渡します。

 
<「更地渡し可」の販売図面>
「更地渡し可」の販売図面

POINT「更地渡し」とは売主の責任と負担により更地の状態で引渡すこと

 

更地渡しのメリット・デメリット

次に、更地渡しをする場合の売主のメリット・デメリットについて確認しましょう。

 

更地渡しのメリット

更地渡しのメリットとしては、このようなものがあります。

  • 買い手を見つけやすい
  • 建物の瑕疵担保責任を負わない
  • 地中埋設物などが確認しやすい
  • 解体費用は譲渡費用として控除できる

以下に詳しく解説します。

 

買い手を見つけやすい

「更地渡し可」とすることで、中古住宅だけでなく土地のみが欲しい買い手もターゲットにできるため、反響数の増加が期待できます

また、土地が欲しい買い手は、マイホームなどが目的の実需層のみならず、収益アパートや収益マンション用地などが目的の投資家、店舗・工場・倉庫(用途地域による制限あり)用地などが目的の事業者まで幅が広くなるでしょう。

その分、成約する確率も高くなります。

 

建物の瑕疵担保責任を負わない

瑕疵(かし)とは「欠陥・故障・不具合」という意味であり、通常、売主はそうした瑕疵に対して買主に補修などの義務を負うこととなり、それを瑕疵担保責任といいます。

とくに古い建物などの場合は、瑕疵が発覚するリスクが高いので注意が必要ですが、更地渡しとして建物を解体してしまえば、建物に対する瑕疵担保責任のリスクからは開放されます

 
瑕疵担保責任についてもっと詳しく知りたい…という方は下記記事も参考に。売主が責任を負わなければならない瑕疵の種類や実際の契約事例などを解説しています。

瑕疵担保責任とは?不動産売却における瑕疵担保責任の期間や免責、保険について分かりやすく解説
瑕疵担保責任は、不動産売却において売主が買主に対して、その不動産に瑕疵があった場合に負わなければならない責任のことです。瑕疵担保責任免責とは、不動産売買契約時に売主・買主双方が合意して「売主は買主に対して瑕疵担保責任を負わなくてよい」とすることです 。

 

地中埋設物などが確認しやすい

更地渡しの場合に、建物の瑕疵担保責任は免れますが、土地に対して地中埋設物などの瑕疵担保責任を負わなくてはならないケースもあります。

そうしたケースでも、解体工事を行い更地にすれば地中埋設物を確認しやすく、後々トラブルが発生するリスクを軽減できます

 

解体費用は譲渡費用として控除できる

更地渡しの場合、売主の費用負担で解体工事を行って更地にしますが、この解体工事費用は以下のとおり取り扱われます。

不動産を売却して売却益(譲渡所得)を得た場合、譲渡所得に対して所得税と住民税が課税されます。

譲渡所得の計算式は、

譲渡所得=譲渡価格-(取得費+譲渡費用)

となります。

譲渡価格とは売却価格、取得費とは売却した不動産の購入価格やその時に支払った仲介手数料などの諸経費、譲渡費用は不動産を売却する際に支払った諸費用となり、解体費用は譲渡費用に含めることができるのです。

このように、解体費用は譲渡所得から控除することができるため、節税効果が見込めます

 

更地渡しのデメリット

いっぽう、更地渡しのデメリットとしては、このようなものがあります。

  • 解体費用がかかる
  • 建物滅失登記をしなければならない
  • 先に解体してしまうと固定資産税・都市計画税が高くなる

以下に詳しく解説します。

 

解体費用がかかる

譲渡所得税の節税効果は見込めますが、売主負担で解体費用がかかることはデメリットでしょう。解体工事費用は、普通の木造一戸建ての場合でも100万円程度の費用がかかることがあります。

 

建物滅失登記をしなければならない

建物を解体した場合は、解体後1ヶ月以内に建物滅失登記をしなければならないと、不動産登記法に定められています。

万一、建物滅失登記をしない場合には10万以下の過料が科されるという罰則規定もありますので、すみやかに行わなければなりません。

ただし、解体予定の建物に金融機関の抵当権が設定されていてローン返済中の場合には、建物抹消登記を行う前に抵当権者である金融機関の承諾が必要です。注意しましょう。

 

先に解体してしまうと固定資産税・都市計画税が高くなる

自宅や賃貸アパート・マンションなどの住宅用家屋が建っている土地は、固定資産税が軽減されています。

 
<固定資産税と都市計画税の特例措置>

区分区分詳細固定資産税都市計画税
更地自宅や賃貸アパートなどの建物なし課税標準額×1.4%課税標準額×0.3%
小規模宅地住宅用地で住戸1戸につき200㎡までの部分課税標準額×1/6×1.4%課税標準額×1/3×0.3%
一般住宅用地小規模住宅用地以外の住宅用地(200㎡を超えた部分)課税標準額×1/3×1.4%課税標準額×2/3×0.3%

 
しかし、住宅用家屋が解体されてしまえば特例措置を受けることができずに、一気に固定資産税・都市計画税が高くなってしまいます

そのため、売買契約が決まったら、解体する時期と引渡しの時期を検討しなければならない場合もあります。

 

現況渡しより更地渡しの方がよい3つのケース

現況渡しより更地渡しの方がよい3つのケース

次に、現況有姿で引き渡すより、更地渡しとした方がよいケースについて確認していきましょう。

考えられるのは以下3つのケースです。

  • 空き家など建物が古くて利用できない
  • 建物がシロアリ被害などにより十分な強度がない
  • 心理的瑕疵がある事故物件

それぞれのケースについて、以下に詳しく解説していきます。

 

空き家など建物が古くて利用できない

建物(特に木造建築)は、空き家になると急激に劣化が進んでしまいます。
空き家の場合は築年数も30年以上というケースが多いため、なおさら傷みが早い傾向があります。

人が住んでいない空き家であれば、維持管理や修復をする人がいないことから、柱や建材の腐食が進行したり、ドアや窓のガラスが割れたり、瓦が崩れたり、建物の状態は刻々と悪化していきます。

また、空家対策特別措置法の施行により、空き家を放置していると自治体により勧告や指導を受けることにもなりますので、空き家などの古くて利用できない建物が建っている場合は更地渡しがよいでしょう。

 
空家対策特別措置法に関しては、下記記事でくわしく解説しています。

空家等対策特別措置法(空家法)とは?固定資産税が6倍に?罰金の可能性もあり !
「空家等対策特別措置法の対象になると、固定資産税が6倍になってしまうの?」 相続などで空き家を所有している方にとっ...

 

建物がシロアリ被害などにより十分な強度がない

築年数が25年未満でまだ利用できる建物の場合でも、シロアリ被害などにより建物に十分な強度がない場合は、更地渡しとしましょう。

強度がない場合には、地震や台風などで倒壊するリスクがあり、人命にもかかわってくるため、建物をそのまま利用することなく更地にした方が安全です。

 

心理的瑕疵がある事故物件

例えば、建物内で孤独死をして発見が遅れた場合などの心理的瑕疵がある場合は、建物を解体して更地で売却した方がよいでしょう。

もちろん売主としての告知義務はありますが、建物がなくなって更地になれば価格の割安感を優先する買い手が現れて、売却につながる可能性が広がります。

 

更地渡しでの売却手順

ここでは、更地渡しで売却する場合の手順について解説します。
順序を間違えると思わぬトラブルやコストが発生しますので、注意しましょう。

 
<更地渡しでの売却手順>
更地渡しでの売却手順

 

1.更地渡し可で売却活動をする

前出の販売図面のように、特記事項などに「更地渡し可」の文言を入れて、中古住宅だけでなく土地を購入したい買い手までターゲットを広げましょう。

物件種別は、建物がまだ利用できると判断される場合は「中古住宅」、建物が利用できないと判断される場合は「売地」とするのがよいケースが多いです。

ケースバイケースなので、不動産会社とよく相談して売却戦略を立ててください。

 

2.売買契約の締結

更地渡しで売買契約を締結する際には、更地渡しに起因する取り決めを売買契約書に加筆しなければなりません。

具体的には「売主の責任と負担で解体すること」「解体する建物の抹消登記に関する取り決め」「土地の瑕疵担保責任」の3点です。
各ポイントの注意点については、次章で説明します。

 

3.買い手の融資承認が下りる

原則、住宅ローンは土地と建物がセットでなければ実行されません。
買い手が更地を購入して住宅を建てる場合は、土地代金分を先行融資してもらう必要がありますが、それは買い手と金融機関との交渉となります。

買主が更地渡しの物件を現金で購入できれば別ですが、住宅ローンを利用して購入する場合は、金融機関の融資承認が下りたことを確認してから次のステップに進む必要があります

 

4.解体工事開始

解体工事開始

買い手の融資承認が下りたら、解体工事に着手します。
解体工事は業者を選んでしまえば、所有者は特にやるべきことはありません。
すべて解体業者に任せることになります。

ただし、近隣への工事前のあいさつは解体業者に同行した方がよいでしょう。

これまで付き合いのあった隣近所の方々ですので、一言「これまでありがとうございました。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします」とあいさつすれば、先方の感情もまったく違うものになるはずです。

とくに、解体工事とともに確定測量を行う場合などは、必ずあいさつに同行しましょう。

 
確定測量の方法と費用に関しては、下記記事にて詳しく解説しています。

不動産(土地)の 売却に境界確定は必要か?確定測量の方法と費用を分かりやすく解説します
不動産売却の際に境界確定が必要か?測量費用の相場は?そんな疑問をお持ちではありませんか?本記事では、境界確定が必要な理由と公簿売買と実測売買の違い、境界確定のための確定測量の方法や費用などについて詳しく解説します。境界確定でお悩みの方は必見です。

 

5.更地にて決済・引渡し

解体工事が終了したら、更地で決済・引渡しを行います。
更地になると、建物があった時には確認しにくかった境界標なども確認しやすくなります。

売主として行わなければならないのは、建物滅失登記ですので解体後1ヶ月以内に忘れずに登記しましょう。

 

更地渡しにおける7つの注意点

続いて、更地渡しで売却する場合の7つの注意点について説明します。

  • 更地渡しの場合の売買契約書の規定
  • ローンの融資承認を確認してから解体工事に着手する
  • 解体工事における近隣トラブル
  • 固定資産税の清算
  • 解約手付と違約金について
  • 地中埋設物については要注意
  • 解体工事が決済・引渡し日までに終わらないリスク

クレームやトラブルを防ぐためにも、よく確認しておきましょう。

 

更地渡しの場合の売買契約書の規定

前述の通り、通常の契約内容に加えて更地渡しに起因する「売主の責任と負担で解体すること」「解体する建物の抹消登記に関する取り決め」「土地の瑕疵担保責任」について売買契約書に規定しなければなりません。

 
まずは、解体と建物抹消登記の規定について、実際の売買契約書の事例を見てみましょう。

 
<更地渡しの売買契約書の事例1>
更地渡しの売買契約書の事例1

 
この事例では、解体について「売主は自己の責任と負担において一切の建物と工作物、立木等を解体撤去する」と規定されており、建物抹消登記についても「売主が自己の責任と負担において建物抹消登記を完了させる」と規定しています。

 
次に、土地の瑕疵担保責任について、別の売買契約書の事例を見てみましょう。

 
<更地渡しの売買契約書の事例2>
更地渡しの売買契約書の事例2

この事例のように、土地の隠れた瑕疵である土壌汚染や地中障害物(地中埋設物と同義)については、瑕疵担保責任を負うこととなり、除去・撤去・改良などの義務を負っています。

ただし、建物については解体することが前提であるために、瑕疵担保責任を負わないこととなっています。

更地渡しの場合は、こうした規定を売買契約書に反映させます。

 

ローンの融資承認を確認してから解体工事に着手する

一般的に、買い手が住宅ローンを利用する場合には、ローン特約の解除期限を設定します。

ローン特約とは、買い手の住宅ローンの申請が承認されない場合は、売買契約を白紙解約とし、売主は受領済の手付金を返還する・・・というものです。

買い手はローン特約の期限内に金融機関からの融資承認を売主に提示しなければなりませんが、融資承認が下りない場合やこの期限が過ぎた場合は、売買契約は白紙解約となります。

 
解体工事に着手したにもかかわらず、融資承認が下りずに売買契約が白紙解約となれば、売却の機会損失ともなりますので、注意しましょう。

買い手の融資承認を確認してから、解体工事に着工してください。

 

解体工事における近隣トラブル

解体工事において一番注意すべきポイントは、近隣トラブルを避けることです。

万一、近隣からのクレームなどにより解体工事がストップすれば、引渡し日までに工事が完了せずに買い手とトラブルになる可能性や、債務不履行による損害賠償請求・契約解除などに発展するリスクまであります。

 
近隣の方々がもっとも気にするのは、おもに解体工事における騒音や振動です。

解体業者には、これらのことに十分配慮するようお願いし、前述の通り、所有者自身も工事前のあいさつや説明に同行することが大切です。

 
また、工事中の事故などが発生して近隣の方々がけがを負ったりすれば、トラブルどころか裁判沙汰に発展しかねません。

くれぐれも工事期間にクレームやトラブル、事故などが生じないよう留意して解体業者に工事を進めてもらうことが大切です。

 

固定資産税の清算

固定資産税の清算

固定資産税・都市計画税は、その年の1月1日時点の所有者に課税されます。

そのため、年末に解体工事を行って更地にし、建物抹消登記をした場合は、翌年の固定資産税・都市計画税は小規模宅地の特例などの特例措置が適用されずに、納税額が3~4倍に増えてしまいます。

 
実際に、このような事例がありました。

Aさんは更地渡しの売買契約を締結し、買い手の融資承認が下りたので解体工事を開始し、12月20日に解体工事が終わったため建物抹消登記をしました。
そして、翌年1月15日に土地の決済・引渡しを終えました。

決済時には、固定資産税・都市計画税の清算を行いますが、今年度分の固定資産税納税通知書はまだ届いていないため、昨年度分の納税額を計算根拠に清算を行い、Aさんが今年度分の固定資産税・都市計画税を納税することとなったのです。

しかし、その年の5月に届いた今年度分の固定資産税納税通知書を見て、Aさんは驚きました。納税額が昨年度の3倍になっていたのです。

今年の1月1日時点では更地となっていたため、非住宅用地として特例措置の適用が受けられなかったためです。そのため、決済時に清算金として受領した金額ではまったく不足してしまいました。

 
このように、年をまたぐ更地渡しの取引となりそうな場合には、解体工事と決済・引渡し日についてよく検討しましょう。

POINT年をまたぐ更地渡しの取引は、解体工事と決済・引渡し日に要注意!

 

解約手付と違約金について

不動産の売買取引においては、売主は受領済の手付金を倍額返還して、買主は支払済の手付金を放棄することによって、双方とも任意に契約を解除することができます。

そして、手付解除期日は「契約の履行に着手するまで」と規定されており(具体的な期日を規定した場合を除く)、売主としては解体工事に着手することが「契約の履行の着手」に該当します。

ちなみに、買主としては住宅ローンの承認申請をすることが該当します。

つまり、解体工事に着手した場合は手付金による契約解除はできなくなり、その後の解約については違約金(損害賠償金)が発生することとなります。

万一、解体工事に着手後に買い手から契約解除の申し入れがあったとしても、規定されている違約金(損害賠償金)を請求でき、違約金を解体工事費に充当することもできます。

一般的な売買契約には適用されることですので、売買契約締結の際には契約書をよく確認しましょう。

 

地中埋設物については要注意

更地渡しで売買契約を締結する場合、売主は土地に関して瑕疵担保責任を負う必要があります。土地の瑕疵の中でよく発生するのが、地中埋設物です。

現代では、産業廃棄物に関して厳格な法規制がありますが、20~30年前にはあまり規制も整備されていなかったため、ずさんな廃棄物処理が行われていました。

たとえば、住宅を解体してその残骸(ガラといいます)そのままその土地に埋め戻してしまうなど、日常的に行われていました。

 
古い家を解体した場合は、こうした埋め戻しにより地中埋設物が存在している可能性があるので、注意が必要です。

また、過去に解体をしている場合は、基礎部分を撤去せずに解体している可能性もありますのでよく確認しましょう。

 

解体工事が決済・引渡し日までに終わらないリスク

通常の木造住宅の場合、解体工事に要する期間の目安は1~2週間程度です。

しかし、近隣からのクレームにより工事がストップしてしまったり、解体工事の前に行う確定測量の官民査定が役所の都合で遅れてしまうこともあります。また、想定外の規模の地中障害物が確認されることも少なくありません。

このように、思わぬトラブルにより解体工事が決済・引渡し日までに完了しないケースがあるので、注意してください。

 
買い手側も契約上の決済・引渡し日に合わせて、さまざまなスケジュールを決めていますので事態は深刻です。

こうした場合には、売主の債務不履行により買主から違約金や損害賠償の請求を受ける可能性がありますので、売主として誠実に買い手と協議することが大切です。

更地渡しにはこうしたリスクがあることも、頭に留めておきましょう。

 

更地渡しにかかる費用

更地渡しにかかる費用

最後に、更地渡しで売却する場合にかかる3つの費用について説明します。

  • 解体費用
  • 地中埋設物の撤去費用
  • 建物滅失登記

それぞれについて、以下に詳しく解説します。

 

解体費用

更地渡しの場合は、売主の費用負担で既存建物を解体し、買主に更地で引渡さなければなりません。

解体工事の費用相場は、下の表の通りです。

 
<解体工事の費用相場>

構造坪当たりの単価
木造3万円~4万円
鉄骨造4万円~5万円
鉄筋コンクリート造5万円~8万円

 
解体工事費は上記の坪当たり単価に建物の延床面積を乗じて算定します。

たとえば、木造2階建・延床面積25坪の住宅を解体した場合は、

25坪×@3万円/坪~4万円/坪=75万円~100万円程度

となります。

解体費用シミュレーター

解体工事の費用相場は 万円 〜 万円です。

ただし、家屋内に大量の残置物や産業廃棄物などがある場合や、地下室がある場合などは割り増し費用が発生しますので注意しましょう。

 
更地渡しで売却する場合、売主にとって解体費用は高額なコストになるため、事前に複数の解体業者から見積りを取得して、十分に検討してください。

その際は、クレームやトラブルが発生しないよう、各解体業者の実績や対策も精査する必要があります。

参考【無料】解体工事の一括見積サイト > 解体無料見積ガイド

 

地中埋設物の撤去費用

既存建物の解体工事を行う場合は、基礎部分を撤去するために地中を掘り起こしますが、その際に地中埋設物が発見されることがあります。

地中埋設物とは、コンクリート片や瓦などのいわゆる「ガラ」と呼ばれる建築廃材や、過去に建てられていた建物の基礎部分や杭、井戸や浄化槽などをいいます。

こうした地中埋設物は売主の責任と費用負担で除去・撤去しなければなりません。

 
買い手への決済・引渡し後に発覚すれば、土地の瑕疵担保責任を問われることとなり、最悪のケースは損害賠償請求や契約解除といった事態に発展するリスクも含んでいます。

地中埋設物の撤去費用は、程度や状況により一概に言えませんが、ガラなどの場合は10万円以下の費用で収まることもあります。

産業廃棄物などが出てくれば高額な撤去費用が発生するケースもあります。

 
解体業者の見積書には「地中埋設物は別途費用となります」といった記載しかありませんので、工事の契約前にこうしたリスクに対しての対応や費用などについて解体業者に確認しておくことが大切です。

 

建物滅失登記

建物滅失登記には登録免許税などの税金はなく、それほど難しい手続きでもないため自分でも対応可能です。自分で登記手続きを行えば費用は法務局への交通費や郵送代くらいしか発生しません。

仕事の都合などで自分で対応できない時は、専門家に依頼することもできます。
その場合、司法書士ではなく土地家屋調査士に依頼します。
費用は4万円~5万円程度が目安です。

 

更地渡しは安易な気持ちで取り組まないように・・・

更地渡しは買い手の幅が広がり、売却しやすくなるメリットがある反面、解体工事の費用発生や工事トラブルなどのリスク、固定資産税の取扱い、建物抹消登記の対応など、多くの注意点があります。

「売りやすそうだから更地渡しで・・・」といった安易な気持ちで取り組めば、思わぬ落とし穴にはまってしまうこともありますので、緻密に計画を立てることが大切です。

HOME'sのような一括査定サイトを通じて信頼できる不動産会社を選んだ上で、売却前によく相談しておくとよいでしょう。

 

以上、更地渡しでの売却手順と7つの注意点…でした。

 
参考リンク:

建物滅失登記を自分でやる方法を知りたい…という方は下記記事も参考に。建物滅失登記をしなかった場合のデメリットや手続きの流れ、必要書類なども解説しています。

建物滅失登記とは?自分で登記する方法と必要書類や費用
建物滅失登記は自分でできることをご存知ですか?建物を解体したら建物滅失登記が必要です。本記事では、建物滅失登記について、自分で登記する方法や手続きの流れ、必要書類、費用、忘れてしまった場合のデメリットなどについて詳しく説明します。

 

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