「いったい、いつになったらマンションが売れるの?」
高額な取引だけに気が気じゃないですよね。
マンションは売り出してすぐ売れるとは限りません。
問い合わせが来るまでには時間がかかったり、条件交渉がうまくいかなかったりすることもあるでしょう。
そこで今回は、マンションを1日でも早く売るための5つのコツを解説します。不動産業者に完全に任せっぱなしにするのではなく、自分自身で考え、行動に移しましょう。
売り出し価格の設定
1つ目のコツは、売り出し価格の設定と見直しです。売り出し価格は広告に掲載する価格なので、集客に大きく影響します。慎重に価格を設定しなければなりません。
売り出し価格
売り出し価格を設定する際には二つの点に注意してください。
- 値引き前提で売却するかどうか
- 競合物件の動向
中古マンションは値引き交渉されることが多いので、値引き前提で売り出し価格を設定することが少なくありません。
ただ、値引き前提の売り出し価格ということは、多少高い金額になるので集客力は落ちます。一方、値引きを受け付けない場合は、価格は安くなるので集客力は上がりますが、交渉ができません。
要は、「集客力」を取るか「交渉のしやすさ」を取るかということであり、その判断は売却スピードを優先するか、売却価格を優先するかで判断しましょう。
売却スピードを優先させるのであれば、集客を優先すべきなので値引きは受け付けない価格がおすすめです。
競合物件の動向も重要です。競合物件の売り出し価格が高ければ、ある程度高い売り出し価格でも勝負できます。競合物件の売り出し価格が安ければ、安い金額で売り出さないと厳しいでしょう。
不動産会社の思惑
売り出し価格は基本的に不動産会社が提案してきます。もちろん、不動産会社は前項の点を加味して提案しますが、どうしても恣意的な要素が入ります。
たとえば、同じ物件でも、不動産会社が抱えている物件数や担当者の思惑で、以下のように違いが出てくるのです。
- この物件は良い物件だから高値で挑戦してみよう
- 自分が抱えている物件数が多いから安く売り出して早めに終わらそう
- 2か月後に期末だから安く売り出して期末までに契約しよう
このような思惑は顧客本位ではありませんが、実際に不動産会社だとよくあることです。不動産会社の提案をそのまま聞くのではなく、最終的には自分で判断しなければなりません。
売り出し価格の見直し
売り出し価格の設定と同じくらい、売り出し価格の見直しも重要です。売り出し価格の見直しは、1か月タームで検討することをおすすめします。マンションは長い期間売却活動をしたからといって、高く売れる可能性が高まるわけではありません。
「そのエリアでずっとマンションを探している」人がもっとも高い金額で買ってくれるわけなので、むしろ売却の初期段階の方が高く売れます。
したがって、1か月で売れなければ、変に粘らずに1か月タームで段階的に価格を下げて様子を見るべきでしょう。
売却協力
2つ目のコツは、売主の立場からマンションの売却に最大限協力することです。前項の通り、売却1か月の段階から売り出し価格は見直した方が良いです。
ただ、それは売却協力を最大限に行った後の話です。
売り出し価格を下げたら基本的に戻すことはないので、「やるだけやった」という状態で下げましょう。
内見時間の調整
基本的に、購入検討者の物件見学(内見)は、売主が立ち会うのが原則です。そのため、平日夜や土日などは、最大限内見に協力しましょう。
どうしても立ち会えないときは家族を代理にしたり、不動産会社に鍵を預けたりしてでも、内見を受け付けるべきです。
中古マンションの売却は新築マンションと違い、1日に何十件も来訪があるわけではありません。一般的な物件は、せいぜい土日に数件入れば上出来です。
この「土日に数件」という集客も販売の初期段階の話で、販売が進むにつれて集客は落ちてきます。
そのため、とくに販売初期段階は全ての内見予約を受け入れるつもりでスケジューリングしましょう。時間の制約は多少受けますが、早く売るためには必須です。
オープンルームの実施
オープンルームも積極的に行いましょう。オープンルームとは、「4/21(土)10:00~17:00」のように、時間を決めて自分の部屋を開放することです。
オープンルームは予約なしで内見できるので、「わざわざ予約するほど検討度合いが高くない」という層を呼び込めます。
意外と検討者になりやすい、同じマンションに住んでいる人も集客できるというメリットもあります。
ただ、オープンルームはその時間ずっと営業マンが張り付いている必要があります。そうなると、不動産会社としては、貴重な休日に営業マンをオープンルームに張り付かせることになるのです。
不動産会社によってはオープンルームを嫌がることもありますが、売主にとってはメリットがあるので、不動産会社に頼んで積極的に実施してもらいましょう。
ちなみに、売主もオープンルームの時間は基本外出しておく必要があるので大変です。
この「内見をなるべく受けつける」と、「オープンルームを実施する」を行って、はじめて売り出し価格の改定をします。
内見対策
3つ目のコツは、内見対策として部屋を印象の良い状態に保つことです。
前項の「売却活動への協力」にも関連することですが、前項は集客対策であり、内見対策は成約率アップにつながることです。
クリーニング
クリーニングは内見が入るたびに必ず行いましょう。フローリングの掃除はもちろんですが、特に水回りは入念に行います。浴室は乾燥させて水滴が残っていない状態が望ましいですし、キッチンのシンクもできるだけキレイにしておきましょう。
水回りは衛生面が気になるポイントですので、少し汚れているだけで部屋全体の印象は悪くなります。
基本的には自分でクリーニングするだけでもよいですが、どうしても汚れが落ちない場合はクリーニング業者への依頼も検討しましょう。水回りのクリーニングはそれだけ重要なことです。
部屋を広く見せる
部屋を広く見せるために、できる範囲でこのようなことを行いましょう。
- 床に物を置かない
- 背の高いものを置かない
- 白基調の部屋にする
床面の露出と広さの印象は関係性が深いです。物が少ない部屋と、家具がぎっしり詰まった部屋のどちらが広く見えるかを想像したらお分かりいただけるでしょう。
床にはなるべく物がない状態にしてください。
また、背の高い物も天井が低く見え、部屋を圧迫します。
とくに、玄関などの狭いスペースに背の高いコート掛けを置いたりすると、さらに狭い空間になるので避けましょう。
最後は「できるだけ」でよいのですが、白基調の部屋の方が広く見えます。
極端ですが、真っ白な部屋と真っ黒な部屋を想像してもらえると、真っ白の方が圧迫感のない印象を持つはずです。
少しでもそのイメージに近づけるため、たとえばクッションカバーを替えるなど、なるべく白を多く取り入れましょう。
不動産業者の変更
4つ目のコツは、不動産業者を変更することです。本来であれば、手間も増えますし不動産業者は1社で進める方が望ましいですが、不満があれば切り替えるという選択肢も検討しましょう。
ただし、不動産業者の変更には注意点もあります。
不動産業者は変更できる?
そもそも「不動産業者は変更できるか?」という話ですが、媒介契約の途中で契約解除すると、媒介契約ごとに以下のように異なります。
- 一般媒介契約:いつでも可能
- 専任系媒介契約:その時点までの費用負担あり
専任系媒介契約とは、専任媒介契約と専属専任媒介契約のことを指します。
上記のように、一般媒介契約だといつでも可能ですが、専任系媒介契約の場合は、その時点までに発生している広告費などを請求される場合があります。このあたりは、個別に不動産会社と話し合うことになるでしょう。
不動産業者変更のデメリット
不動産業者を変更するデメリットは、費用請求以外に「ノウハウがなくなる」点です。
ノウハウとは、「どのような広告が効くエリアか?」「どのあたりにメリット・デメリットを感じる人が多いのか?」ということであり、この点はマンションを早く売るためには非常に重要です。
不動産業者を変更すると、このような点がリセットされてしまうので、かえって売却までに時間がかかってしまうかもしれません。
不動産業者を変更する判断
難しいのは不動産業者を変更する判断です。
色々なケースがありますが、このような不動産会社なら変更を検討した方がよいでしょう。
- 売却報告義務を怠っている
- 囲い込み疑惑がある
- オープンルームを実施しない
- 営業マンと連絡が取りにくい
「オープンルームを実施しない」は、先ほど解説した通りです。
また、通常3か月の期間で結んでいる媒介契約が解除になるタイミングでも、改めて不動産業者を変更すべきか検討した方がよいでしょう。
売却報告義務を怠っている
専任媒介契約であれば2週間に1回以上、専属専任媒介契約であれば1週間に1回以上の売却報告義務があります。その義務を果たしていないような業者はそもそも契約違反です。
したがって、このような場合は費用負担なしに媒介契約は解除できます。
囲い込み疑惑がある
囲い込みとは、不動産業者が買主を自社で仲介したいがために、ほかの業者からの紹介を断る行為です。
この囲い込みを見つけるのはなかなか難しいですが、たとえばいつまで経っても「レインズに登録しない」などは、囲い込みの可能性が高いでしょう。
レインズに登録するとほかの業者に売却していることが、売り出していることが他の業者に知られてしまうので、あえてレインズに載せないことで囲い込もうというわけです。
また、レインズには「ステータス」という項目があり、今では売主も自分の物件のステータスを確認できます。
ステータスとは物件状況を設定することで、「公開中」「書面による購入申込みあり」「売主都合で一時紹介停止中」のいずれかです。
仮に、申し込みが入っていないのに「書面による購入申込みあり」の状況は、不動産業者が囲い込んでいる可能性があるので、すぐ不動産業者に確認しましょう。
両手仲介狙いの囲い込みによる不利益を回避するには、100%売り手の味方になってくれる片手仲介専門の不動産会社を利用するのも有効な手段です。
ソニーグループのSRE不動産は、「片手仲介」を採用し「囲い込み」を行わないことを公式に宣言していることで有名な会社です。
実際に利用されたお客様の満足度も非常に高い(92.9%)不動産会社なので、首都圏の物件売却をご検討の方は、まずは査定依頼してみるとよいでしょう。
ソニーグループのSRE不動産また、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県のマンション売却をお考えなら、RENOSY スマート売却 も選択肢に入れておきましょう。透明性の高い売却活動で、囲い込みをしない不動産売却サービスです。詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
営業マンと連絡が取りにくい
また、営業マンとなかなか連絡が取れないようなら、業者変更を考えましょう。
売主と連絡が取りにくいということは、おそらく購入検討者も同じ印象を持っているはずなので、売却が遅れる原因になりかねません。
この場合は、まず営業マン変更のお願いをしましょう。それでも改善がなければ不動産業者を変更するしかないでしょう。
買取を検討する
5つ目のコツは不動産業者による買取の検討です。
買取とは、不動産業者に仲介してもらうのではなく、不動産業者自身に買い取ってもらうことです。買主は不動産業者なので、内覧をしていくらで買うかという判断になります。
一般の方であれば検討まで時間がかかりますが、買取では価格さえ合えばすぐ契約できます。ただし、買取は不動産業者が転売前提で購入するので、価格は相場の70%程度になってしまうでしょう。
現金化が早いのがメリットですが、あくまで仲介での売却活動がどうしてもうまくいかなかったときの最後の手段と思ってください。
売主も最大限協力をする
売却活動を主導するのは不動産会社の仕事ですが、売主が協力できることも少なくありません。
マンションを1日でも早く売却するには、売主も最大限協力する必要があります。
信頼できる不動産会社を選び、二人三脚で売却活動を進めていきましょう。
以上、マンションを1日でも早く売却するための5つのコツ…でした。
参考 マンション売却を成功させるために信頼できる不動産業者の探し方を知りたい…という方は下記記事も参考に。一括査定サイトを利用すると、そのような業者が見つかる可能性も高くなりますよ。