市街化調整区域の家や土地を売却する方法と3つの注意点

家や土地を売却する際には、その物件のエリアが市街地調整区域かどうかを確認しなければいけません。

あまり馴染みのない言葉ですが、「市街地調整区域」かどうかは物件の売却に大きな影響を与えます。

そのため、今回は市街化調整区域の概要と、市街化調整区域の物件を売却するときの注意点を3点に絞って解説します。市街地調整区域の物件を売却したい方は是非お読みください。

市街化調整区域とは

市街化調整区域とは、一言でいうと「市街化を抑制する区域」のことです。
あくまで「抑制」であり「禁止」ではありません。

例外もありますが、基本的に住居などは建築できないと考えてよいでしょう。

まずは、市街地調整区域について以下の点を確認しておいてください。

  • 市街化調整区域が存在する理由
  • 市街化調整区域には何も建てられないのか?
  • 市街地調整区域の割合

市街化調整区域が存在する理由

市街化調整区域とは逆に「市街化区域」も存在します。
市街化区域は、「市街化を促進する」エリアなので、たとえば新築マンションや一戸建ての分譲などのほとんどは市街化区域内でおこなわれます。

とくに大都市圏では、市街化区域と市街化調整区域が分かれている傾向にあり、区域を分けることで都市化を進めるエリアを限定しています。
その方が、交通などのインフラ整備を効率的に整えることができるからです。

もし、建築物をどこでも制限なく建てることを認めてしまったらどうでしょう。
おそらく、無秩序で非効率な街になってしまうでしょう。

そこで、市街化調整区域と市街化区域に分けて開発に制限をかけているのです。

市街化調整区域には何も建てられないのか?

市街化調整区域に建築することができるのは、公的な施設や土地・道路の整備といった「都市区画整備事業」、そして農林漁業に関する施設等に限られます。

例外はあるものの、住居などを建築する際は都道府県の許可が必要になるなど、市街化区域とは根本的にルールが異なります。

市街地調整区域の割合

そもそも全国すべてのエリアが市街化区域と市街化調整区域に分かれているわけではありません。

この2つの区域に分かれていない都市計画区域のことを「非線引き都市計画区域」といいます。山林や沿岸の町や村などには、そもそも都市計画区域の指定自体がない場所もあります。

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全国で見ると、都市計画で定められている区域は約27%であり、残りの約73%には都市計画は存在しません。

さらに、都市計画が定められている約27%の区域の中でも、非線引き都市計画区域が約49%、市街化調整区域が約37%、市街化区域が約14%になります。

つまり、全国の国土に占める割合としては、市街地調整区域は約10%、市街化区域は約3.8%となりますので、いずれも非常に限られた地域といえるでしょう。

市街化調整区域の不動産売却の際に注意すること

前述のように、市街化調整区域は市街化区域に比べて制限が多いので、エリアとしての人気度は落ちます。とはいえ、市街化調整区域にある土地や一戸建てが売れないというわけではありません。

市街化調整区域内の不動産売却時は、以下3点に注意しましょう。

  • 建物の建築に対する制限は?
  • 宅地か?農地か?
  • 住宅ローンの融資について

建物の建築に対する制限は?

建物建築に対する制限を理解するためには、線引き前に建築された物件であるか、線引き後に建築された物件であるかを確かめる必要があります。

線引きとは?

「線引き」とは、市街化調整区域に区分することを指します。
つまり、「線引き前」とは都市計画で市街化調整区域に区分される前であり、「線引き後」とは市街化調整区域に区分された後のことです。

市街化調整区域の物件を売却するときには、線引き前か線引き後は非常に重要な要素になってきます。

線引き前と線引き後の違い

線引き前に建築された住戸であれば、このような場合は建て替えや増築は可能です。

  • 用途を変えない
  • 敷地の拡大などをしない
  • 同程度の建築物である

つまり、このような物件なら、購入者が「一戸建てを購入した後に建て替える」という選択肢を取れるということです。
市街化調整区域とはいえ、売却しやすい物件といえるでしょう。

一方、線引き後の物件は、市街化調整区域に指定された後に許可を取って建築されたものです。そのため、増改築や建て替えするときには原則新たな許可が必要なので、線引き前の物件よりも若干売れにくいでしょう。

宅地か?農地か?

登記簿上、地目が宅地である方が売れやすいです。宅地であれば、電気・ガス・上下水道などの生活インフラが整っているケースが多いからです。

農地だった場合には、「農地法」の規制により基本的には農地としてしか転売できません。日本の農地が減って自国で食料を生産できなくなってしまうことを防ぐためです。

農地を農業以外の用途で利用する場合には「転用手続き」が必要であり、必ずしも許可が下りるとは限りません。

そのため、宅地よりも農地の方が売却のハードルは上がるでしょう。
この点は、市街化調整区域だけでなく市街化区域の物件売却にも言えることです。

農地を売却するには、一般的な土地とは異なる手続きが必要です。農地は農地法によって、権利移動を規制されているからです。 なお、その土地が...

住宅ローンの融資について

市街化調整区域は市街化区域と比べると、どうしても土地の評価が落ちます。そのため、市街化調整区域の物件を購入するときは、住宅ローンの融資が下りにくい傾向があります。

なぜなら、住宅ローンを融資する金融機関は、融資する物件を担保に入れるわけですが、市街化調整区域の物件は担保評価が低くなりやすいからです。

市街化区域に比べると、融資が減額、もしくは審査非承認になるリスクが大きいことは否めません。

したがって、市街化調整区域の物件を売却するときは、買い主が住宅ローンの仮審査に通ってから申し込みを受けるべきでしょう。

「住宅ローンにはきっと通るだろう」と甘い見通しで契約すると、買い主が融資審査に落ちて契約が白紙撤回になってしまったなんてことになりかねません。

市街化調整区域の不動産を売却する方法

このように、市街化調整区域の物件は決して売りやすいものではありません。
不動産会社も、市街化調整区域の物件の売却はめんどうなので、積極的に扱おうとしないところがほとんどです。

しかし、不動産会社の中には市街化調整区域の売買を専門にしているところもあります。このような会社は、「資材置場」「大型車両の車両置き場」「重機置場」などの土地が欲しい顧客を抱えていることが多いのです。

つまり、建築を必要としない用途での土地利用を考えている顧客がいるわけです。建築を必要としないのであれば市街化調整区域でも問題ありません。

市街化調整区域の不動産を売却するなら、専門の不動産会社に依頼して粘り強く購入者を探していきましょう。

市街化調整区域の異なる点を理解しましょう

市街化調整区域は、建築に関するルールが根本的に異なる点を理解しておきましょう。

市街化調整区域での土地活用における制限や、地目の確認などの注意点を押さえておくことも重要です。

それらを踏まえ、少しでも高く売ってくれる不動産会社を探しましょう。

以上、市街化調整区域の家や土地を売却する方法と3つの注意点…でした。

 

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