家や土地を売却したいときの不動産業者の選び方!5つの注目ポイント

家や土地といった不動産を売却するときは、不動産業者に購入検討者を探してきてもらいます。不動産業者とひとくちに言っても、たくさんの業者があり、それぞれ特徴が異なります。

しかし、この不動業者選びを間違えてしまうと、いつまで経っても物件が売れないという事態にもなりかねません。

そこで今回は、家や土地を売却するときの不動産業者選びを、5つの注目ポイントに絞って解説します。この5つのポイントに注目して、複数の不動産業者から自分に合った不動産業者を選びましょう。

免許番号と行政処分歴、業界団体加盟の有無

1つ目の注目ポイントは、不動産業者自身の情報を基に業者選びをすることです。具体的には、不動産業者の免許番号行政処分歴の有無と内容、そして業界団体に加盟しているかどうかを調べましょう。

免許番号の確認

そもそも「不動産業者」とは、国土交通省もしくは都道府県知事から、宅地建物取引業の免許(宅建免許)を受けている業者(宅建業者)です。宅建免許を持っていないと、第三者が所有している不動産を仲介することはできません。

つまり、家や土地を売却するときに、仲介を依頼する不動産業者は必然的に宅建業者になるということです。宅建業者の免許番号は、「東京都知事(1)第×××××号」のような表記があります。

この免許番号は、業者のホームページや営業マンの名刺などに記載されています。

大臣の許可か知事の許可か

宅建免許の交付は、国土交通大臣もしくは都道府県知事から受けます。さきほどの例では東京都知事から免許を受けていますが、その違いは営業範囲にあります。都道府県知事から免許を受けているなら1つの都道府県で営業している業者です。

いっぽう、国土交通大臣から免許を受けていれば2つ以上の都道府県が営業範囲です。つまり、複数の都道府県で展開している大規模な不動産業者は、国土交通大臣の免許を受けているということです。

もちろん、「大規模な不動産業者=安心できる業者」というわけではありません。

ただ、2つ以上の事業所を展開しているということで、1つの店舗で行っている業者よりは資金力やノウハウがあると考えられます。

括弧内の数値

宅建免許の(1)という数字は、免許が更新されると1ずつ番号が増えていきます。

宅建免許の更新は5年ごとに行われ、(1)の状態ではまだ更新されていないので開業5年以下ということです。(2)の業者は開業6年目~10年以下、(3)の業者は開業11年目~15年以下です。

注意点は、知事から大臣に変わると数値が1に戻るという点です。たとえば、A社が東京都知事の免許を受けてから23年経過している場合は(5)という表記になります。

しかし、事業規模が大きくなり、他県でも店舗展開する場合は、国土交通大臣(1)になるということです。

そのため、「数字が小さい=経験が浅い」とは限りません。ただ、数字が大きければ経験が豊富であると判断できます。不動産業者のホームページの「沿革」などを見て、どのような事業展開をしてきたかチェックしましょう。

行政処分歴

ニュースなどで聞いたことがある言葉だと思いますが、ここでいう「行政処分」とは宅建業者に法令違反が発覚したとき、行政から罰則を与えられることです。

罰則内容は、「指示処分」「業務停止処分」「免許年消し処分」などがあります。

宅建業者の行政処分歴については、以下2つのサイトから調べられます。

行政処分歴があるから完全にNGというわけではありませんが、やはり何かしらの法令違反は犯しているということで不安にはなります。特に、「業務停止処分」以上の罰則を受けている業者は少々危険といえます。

なぜなら、業務停止処分ほどの罰則は「うっかりミス」でない場合が多いからです。たとえば「契約書に署名・捺印をさせてから重要事項説明をした」のような事例があり、これは非常に悪質と言えます。

そのため、仲介を依頼する業者を絞ったら、上記サイトで検索してみましょう。そして、仮にその業者が検索に引っかかったら、行政処分を受けた内容をチェックして依頼するかどうか判断してください。

加盟している業界団体

宅建業界には以下4つの団体があります。

  • (公社)全国宅地建物取引業協会連合会
  • (一社)不動産流通経営協会
  • (公社)全日本不動産協会
  • (一社)全国住宅産業協会

※(公社)は公益社団法人、(一社)は一般社団法人

これらの団体は、加入している業者への指導や消費者からの相談受付などを行っており、上記の団体に加盟するには一定の資格審査をクリアする必要があります。

そのため、上記の団体に加盟している業者は、資格審査をクリアしているという点では安心材料にはなるでしょう。

得意分野・地域が売りたい物件と合っているか

2つ目の注目ポイントは、不動産業者の得意分野をよくチェックすることです。不動産はエリア特性が強い商品なので、仲介する業者がそのエリアでの売却が得意かどうかは重要です。

また、土地・一戸建て・マンションなど、不動産の種類によっても得手不得手があります。

得意なエリアをチェック

得意なエリアをチェックする方法は、仲介物件を検索することです。たとえば、A社に仲介の依頼を検討しているなら、購入者の立場からA社のホームページをチェックしましょう。

そして、自分の売却する物件の最寄り駅と、その前後1~2駅をチェックし物件ラインナップを確認します。

この作業を3~4社ほど行えば、どの業者が自分の売却したい不動産のエリアに強いかが分かってきます。ラインナップ物件が多いということは、そのエリアで売却している物件が多いということです

つまり、そのエリアに対してのノウハウや、そのエリアを探している検討者を既に抱えている可能性が高くなります。また、そのエリアのメリット・デメリットを把握しているはずなので、営業トークも的を得たものになるでしょう。

エリアの売り出し物件が多ければ、そのエリアの物件をまとめて広告を行えるので集客しやすくなるというメリットもあります。

また、ネット検索以外にも、店舗で売り物件のヒアリングもしてみましょう。なぜなら、ホームページに掲載していないシークレット物件が稀に存在するからです。

ホームページでの営業活動をおこなっていない業者は、仲介依頼を避けた方がよいでしょう。なぜなら、地元のネットワークがよほど強くないと、ネット媒体以外の紙媒体のみでの集客には限界があるからです。

得意分野をチェック

得意「分野」とは、主に「土地付き一戸建て」と「マンション」の2つに分かれます。この2つの大きな違いは「境界」が明確かどうかです。どちらも売買時に境界杭を基に「地積測量図」など、境界を明確に示した資料があります。

しかし、土地付き一戸建ての場合には、この境界杭が破損していたり、隣家の付属物が越境していたりという不測の事態が考えられます。もしその状況であれば、再度測量をやり直したり、隣家と越境の覚書を締結したりする必要があるのです。

大きな不動産業者であれば特に問題ないと思いますが、小規模な業者や経験の浅い不動産業者の場合はノウハウがないかもしれません。

そうなると、測量費用が高くなったり、不正確な地積測量図になってしまったりと、大きなデメリットにつながってしまうのです。

そのため、大手業者以外に依頼するときは、前項と同じように物件ラインナップを調べて、得意分野もチェックしましょう。

一戸建てや土地を一切扱っていない業者などは、過去の成約事例などを見せてもらい、土地付き一戸建ての売却事例がないか確かめましょう。

なお、マンションでも上記のことは起こり得ますが、管理会社が気づいて対応しているケースが多いです。また、マンションは土地付き一戸建てほど土地の広さに価値はないので、さほど気にしなくてよいでしょう。

全国展開の大手か、地域の中小業者か

3つ目の注目ポイントは、全国展開の大手業者か地域の中小業者かという点です。結論から言うと、どちらも一長一短なので、大事なのは自分の物件に合った不動産業者を選ぶことです。

全国展開の大手業者とは、テレビCMを展開しているような業者をイメージすれば分かりやすいでしょう。一方、地域の中小業者とは最寄り駅周辺にある、地域に密着しているような業者をイメージしてください。

全国展開の大手業者のメリット・デメリット

全国展開の大手業者に不動産売却を依頼するメリット・デメリットは以下の点です。

大手業者のメリット大手業者のデメリット
ネットワークが広い
物件をまとめて広告できる
露出が高い
購入者も安心感がある
地域理解は地元業者に劣る
他物件に負けてしまう可能性がある

大手業者のメリットとは?

まずは、店舗数が多い点は大きなメリットです。店舗数が多いと、たとえばA店舗に売却を依頼しても、同じ沿線のB店舗に訪問した購入検討者を紹介してくれるかもしれません。

不動産を探している人は「沿線」や「○○市」など、ある程度広いエリアで探していることが多いです。

また、その地域に物件数が多ければ、まとめてチラシなどで広告することできます。さらに、テレビCMなどで露出していれば、購入者も安心感を持つことができます

大手業者のデメリットとは?

地元に根付いている地域の中小業者に比べると、以下のような地域理解には劣るケースが少なくありません。

  • 地元の祭りの様子
  • 商店街のお店はどの店が良い
  • 地元スーパーの品ぞろえ
  • 近くの公園で遊んでいる人はどんな人か
  • 近隣の学校の評判

このような情報は、営業トークに活きてきます。また、メリットである「他物件と一緒に広告」はデメリットになる可能性があります。エリア内で自分の物件が劣っていれば、ほかの物件に負けてしまう可能性があるからです。

あなたの物件の購入希望者は、あなたのエリアの物件を探しています。つまり、紹介できる物件数が多い大手業者は、ほかの物件も合わせて紹介するので、自分の物件が負ける可能性があるのです。

地域の中小業者のメリット・デメリット

地域の中小業者に不動産売却を依頼するメリット・デメリットは以下の点です。

中小業者のメリット中小業者のデメリット
地域の理解度が深い
ターゲットの特性に詳しい
地元の成約事例が多い
集客力は劣る
対応していないエリアも多い

中小業者のメリットとは?

地域のローカル情報に詳しい点は営業トークにつながります。特定のエリアの成約事例が多いので、精度の高い査定額が期待でき、さらにターゲット特性に詳しいです。

ターゲット特性に詳しいとは、どのような客層かを理解しているということです。そのため、値引きをしてくる人が多かったり、紙広告に反応することが多かったりと、成約率と集客力に関係する点に詳しいのです。

中小業者のデメリットとは?

大手業者が持っているネットワークや広告力はありませんので、どうしても集客力に劣ります。また、そもそも物件売却を対応していないエリアも多いので、自分の売りたい不動産を売却できるか分かりません。

このように、大手業者と地域の中小業者はメリット・デメリットが異なるので、自分の物件と照らし合わせて、どちらがベストか判断しましょう。

一括査定してみる

4つ目の注目ポイントは一括査定です。査定額だけでなく、査定額の根拠と営業マンの対応を比較することが重要です。また、複数の不動産業者にいっぺんに査定依頼できる一括査定は、時間も手間も省けるのでおすすめです。

査定額の根拠

「査定額は高ければ良い」わけではありません。不動産を売却するときには、仲介を依頼する業者と媒介契約を結びます。その契約を結ぶために、あえて査定額を高く提示する業者もいるからです。

つまり、高く査定額を提示して印象を良くしておくことで媒介契約を結び、いざ売却を開始したら「価格を下げないと売れません」のように売却価格の値下げを要求してくるのです。

このような業者と媒介契約を結ばないために、以下の点をチェックして査定額の根拠を見極めましょう。

  • その業者に同じエリアで成約事例があるか?
  • 現在の売り出し事例も加味しているか?

営業マンの対応

営業マンの対応は、シンプルに迅速・丁寧・正確かをチェックしましょう。というのも、査定時の対応は、そのまま不動産の売却時の対応につながるからです。

不動産の売却時は、売却報告や価格を下げるタイミングの相談など、営業マンと二人三脚で進めます。

また、購入検討者にもその営業マンが対応するので、迅速・丁寧・正確でない営業マンは購入検討者に信頼されません。査定時には営業マンの見極めも行いましょう。

不動産の売却において成功のカギをひとつ挙げるとすれば、それは「実力があり信頼できる不動産業者をパートナーとすること」に尽きます。 その...

媒介契約はどのように結ぶべきか

さいごの注目ポイントは、どの媒介契約を結ぶべきか?という点です。結論からいうと、こちらも業者選びと同じで一長一短になります。そのため、物件に合わせて媒介契約を選びましょう。

媒介契約の違い

媒介契約には3種類あり違いは以下の通りです。

 一般媒介契約専任媒介契約専属専任媒介契約
契約できる会社複数社と可能1社のみ1社のみ
自分で買い手を見つけて売却できるできる仲介を通さなければならない
契約期間規定なし3ヶ月以内3ヶ月以内
依頼主への報告義務なし2週間に1回以上1週間に1回以上
不動産流通機構(レインズ)への登録義務なし契約から7日以内に契約から5日以内に
 
自分で買主を見つけて売却できるかどうか以外、専属専任媒介契約と専任媒介契約に大きな違いはないので、ここでは「専任系媒介契約」としてまとめて、「一般媒介契約」と比較しながら解説します。

一般媒介契約に向いている物件

ターミナル駅が最寄りにあったり、人気エリアだったりと注目度の高い物件は一般媒介契約に向いています。というのも、一般媒介契約は複数社に仲介を依頼できるので、複数の業者が自分の不動産の売却活動をしてくれます。

しかし、不動産業者からすると、他社が先に成約するリスクがあり、せっかく売却活動をしても仲介手数料をもらえるか分かりません。そのため、一般媒介契約は広告費をかけない業者が多いです。

しかし、上述した「注目される物件」なら、集客力があるので広告に使う可能性が高くなります。

なぜなら、広告をして仮に他社が先に成約したとしても、その注目物件の広告を見て来訪してきた検討者に、別の物件を案内することができるからです。そのような物件なら一般媒介契約に向いています。

専任系媒介契約に向いている物件

専任系媒介契約の場合は、基本的にどのような物件にも対応できます。というのも、専任系媒介契約は1社にしか依頼しないので、その1社は広告費や人員を投下してくれるからです。

そのため、マイナー駅が最寄りであろうと、人気エリアであろうと広告量は一般媒介よりも多くなることがほとんどです。

いっぽう、専任系の場合は1社にしか依頼できないので、その1社が購入者も自分で仲介したいという目的で「囲い込み」するリスクはあります。

たとえば、検討者がいないのに「案内できません」と他業者からの紹介を断ってしまうかもしれません。

一般媒介契約の場合は、囲い込みをしようとすると他社に先を越されてしまうので、囲い込みリスクはほとんどありません。

囲い込みをされたくないという人も、一般媒介契約が向いているでしょう。

不動産(マンションや家)の売却の際に問題となる囲い込みの実態と対策について解説。利益相反がもたらす業界の構造的な問題が背景にあり、とくに専任媒介や専属専任媒介契約の際に起こりやすい。両手仲介を狙う不動産業者の囲い込みは売主の利益を害するものです。


ちなみに、専属専任と専任媒介契約に大きな違いはありませんが、売却報告頻度が高い専属専任の方が、営業マンと密に連絡が取れます。自己発見取引の可能性がないのであれば、専属専任媒介契約でも問題ないでしょう。

不動産業者に売却を依頼する際の媒介契約には、一般媒介、専任媒介、専属専任媒介の3種類があります。レインズ登録義務や自己発見取引の可否など、それぞれの違いとメリット・デメリットをよく確認し、物件に最適な媒介契約を結ぶことが売却成功につながります。

不動産業者選びはポイントを押さえて慎重に!

自分にとって大切な不動産を売却するなら失敗したくありませんよね。
そのためには、まず一括査定サイトを使って複数の業者から査定してもらいましょう。

その上で、それぞれの不動産会社の免許番号や得意エリア、大手か中小かなどをチェックしてください。
媒介契約は3種類の違いをよく理解して結ぶようにしましょう。

不動産業者選びは、売却成功のカギを握る重要な要素です。
選び方を間違えないよう、5つのポイントに注意して慎重に行ってください。

以上、家や土地を売却したいときの不動産業者の選び方!5つの注目ポイント…でした。

 

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1社だけでは競争原理が働かないので、高く売りたいなら必ず複数の会社に査定依頼してください。
 
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実際に、LIFULL HOME'S PRESSの調査(調査対象:売却を経験したことのある20代~60代までの男女541人)によると、活用した情報ランキング1位は「複数の不動産会社に依頼や相談ができるサイト(一括見積もりサイトなど)」(38.6%)でした。
 
さらに、売却を依頼した不動産会社に対する評価は、一括見積もりサイトから問合せた会社に依頼した人は、「とても親身になってくれて、いい関係が築けた」が61.4%で、他が4割台であるのに対して多いという結果が出ています。
 
査定依頼したからといって、必ず売却を依頼しなければならないわけではありません。「ちょっと我が家の相場を確認したい」といった時に利用してもOKですよ。

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