雨漏りしている家を売却する4つの方法

雨漏りしている家を売却する4つの方法不動産売却

「雨漏りしている家を売却するにはどうしたらいいんだろう?」

「売却手続きの際に、何か注意点はないのかな?」

雨漏りしている家ということは、それなりに築年数の経過した家なのでしょう。

 
家の買い手は、さまざまな部分にまで気を配っているので、雨漏りの形跡を見逃しません。あなたは売主としてその事実と対策を、誠実に買い手に伝える必要があるのです。

 
そこで今回は、雨漏りしている家を売却するために注意するべきポイントと具体的な売却方法について解説します。「雨漏りしている家」を売却する際には、ぜひ参考にして対策を立てておきましょう。

雨漏りとは?

雨漏りとは、雨水が建物の内部に侵入することをいいます。
多くの場合、屋根や外壁などの防水塗膜の劣化やひび割れ、剥がれ、穴あきなどが原因となります。

その他、ベランダやバルコニーの防水の劣化やひび割れ、穴あきによって雨水が回ってきてしまい、階下に雨漏りが発生することもあります。

 
建物内部に浸水していればすぐに修理の必要がありますが、浸水していない場合でも、ひび割れなどをそのままにしておくと躯体内部で腐食やシロアリ被害が進むなど、建物自体の劣化を早めてしまう可能性があります。

できるだけ早く専門業者などに調査を依頼した方がよいでしょう。

 
雨漏りの形跡は天気が良くなると乾いて消えてしまうこともありますが、侵入経路は残っています。雨漏りが発生した場合には、デジカメやスマートフォンで写真を撮って現象を記録しておきましょう。

同じ水のトラブルですが、雨漏りは漏水とは違います。漏水は、水道管から水が漏れることをいい、配管の劣化などが原因です。

 

雨漏りが発生している家を売却する際には告知義務あり

ここでは、雨漏りの告知義務と瑕疵担保責任について説明します。
法的な話で少し難解ですが、よく確認してください。

 

告知義務と瑕疵担保責任

 

雨漏りの告知義務

雨漏りが発生している家を売却する場合、売主はその事実を買主に対して告知する義務があります。

一般的に「付帯設備表及び物件状況等報告書」に記載して、買主へ告知します。

 
<物件状況等報告書の例>
物件状況等報告書の例

 
これにより、買主は雨漏りの事実を知ったうえでその物件を購入することとなります。実務的には、媒介契約を締結する段階で不動産業者に告知しておくとよいでしょう。

 

瑕疵担保責任

瑕疵担保責任とは、「物件の隠れたる瑕疵(キズ、不具合、欠陥)が発見された場合に、売主が買主に対して修理などの責任を負う」 ことです。

具体的には、雨漏り・シロアリ被害・給排水管の故障・建物の重要な構造部の欠陥や腐食・地中埋設物などについて、引渡し後、一定期間(個人間売買の場合は通常2~3ヶ月間)修理などの責任を負うこととなります。

 
<実際の売買契約書「瑕疵担保条項」の例>
実際の売買契約書「瑕疵担保条項」の例

 

瑕疵担保免責になるケース

買主が不動産業者などのプロの場合は、一般的に瑕疵担保免責となります。また、個人間売買でも建物が使用できないような古い物件の場合は、瑕疵担保免責で取引することもあります。

告知義務を果たしている場合、瑕疵担保期間を過ぎた雨漏りに対しては瑕疵担保責任を免れることとなります。

ただし、瑕疵担保期間内に生じた雨漏りに対しては瑕疵担保責任を負う必要があり、修理などの対応をしなければなりません。

POINT売主には雨漏りの告知義務があり、売却後に発見された場合は瑕疵担保責任を負わなければならない。

 
下記記事では、瑕疵担保責任についてさらに詳しく解説しています。

瑕疵担保責任とは?不動産売却における瑕疵担保責任の期間や免責、保険について分かりやすく解説
瑕疵担保責任は、不動産売却において売主が買主に対して、その不動産に瑕疵があった場合に負わなければならない責任のことです。瑕疵担保責任免責とは、不動産売買契約時に売主・買主双方が合意して「売主は買主に対して瑕疵担保責任を負わなくてよい」とすることです 。

 

瑕疵担保責任免責でも告知しないと損害賠償請求リスクあり!

売主の瑕疵担保責任に関する民法の規定は任意規定であり、これらの規定と異なる特約をすることは、契約自由の原則により、契約当事者(売主と買主)の自由とされています。

そのため、民法では瑕疵担保期間が「瑕疵を発見した時から1年以内」とされているにもかかわらず、通常の売買契約では瑕疵担保期間を2~3ヶ月としているのです。

 
つまり、個人間売買において、瑕疵担保免責という「売主が瑕疵担保責任を負わない」 契約も、買主が合意すれば締結できることになります。

ただし、売主が瑕疵の存在を知りながら買主にそれを告げていなかった場合は、告知義務を果たしていないことから、瑕疵担保責任を免責とする合意は無効となり、契約解除や損害賠償請求のリスクまであります

POINT瑕疵担保免責は告知義務を果たしていなければ無効!

 

築浅物件の場合は品確法の救済措置あり

2000年に施行された「住宅の品質確保の促進に関する法律」(通称:品確法)では、売主(または施工会社)が新築住宅を売買した時に、雨漏りに関しては新築から10年間瑕疵担保責任を負い、無償での補修義務があります。

したがって、築10年以内の築浅物件に雨漏りが発生している場合は、品確法の救済措置を受けられます。買主には、補修中または補修が終了した旨を告知しましょう。

 

雨漏りしている家を売却する4つの方法

雨漏りしている家を売却する方法は次の4通りが考えられます。

  • 現況のまま修繕費用分を値引きして売却
  • 修繕してから売却
  • 現況有姿で何もせずに売却
  • 解体して更地として売却

それぞれの方法について、メリット・デメリットを含めて説明します。

 

現況のまま修繕費用分を値引きして売却

まずは、雨漏りの瑕疵があることを告知したうえで、その修繕費用分を値引きして売却する方法です。この場合、建物がまだまだ利用でき、他に重大な瑕疵がないことが前提です。

雨漏りの状況や発生箇所数などによっても修繕費用が変わります。

きちんと原因箇所を特定し、施工内容や施工方法などについて、買い手と合意のうえ修繕費用を算定しましょう。買い手が工事内容に納得し、合意形成ができていれば後々のトラブルに発展しません。

 
この方法のメリットとしては、買い手が施工業者を選ぶことができることです。
買い手主導で工事を行いたいという人が多いので、この方法が最近の主流となっています。

デメリットとしては、買い手が「雨漏りの他にも何か不具合があるのではないか・・・」と、他の瑕疵についても疑心暗鬼になり、物件に対してネガティブなイメージを持ってしまうリスクがあることです。

売主として積極的に情報開示などをして、そういったイメージを持たれないよう、じゅうぶんな注意が必要です。

 
売主が急な転勤などで引渡しまでの時間的猶予がない、といったケースではこの方法を選択するとよいでしょう。

 

修繕してから売却

高く売却できるのは、この方法です。

「現況のまま修繕費用分を値引きして売却」しても「修繕してから売却」しても、修繕費分は差し引かれるため、どちらも同じように思われますが、修繕してから売却した方が物件に対してネガティブなイメージを持たれません

また、修繕費用がどのくらいかかるのか予想がつかない物件は購入しにくいため、買い手から敬遠されがちです。

 
ただし、施工業者には注意が必要です。事前に、雨漏りの発生状況や発生場所の特定、再現調査、物件の引渡し前調査、工事状況写真の提出、保証書発行など、誠実で信頼のおける施工業者を選びましょう。

その際には「タウンライフリフォーム(外壁・屋根)無料一括見積り」のようなサービスを利用して、必ず複数の施工業者から、見積り書や工事提案書を受けるようにしてください。

この方法のメリットとしては、

  • 高く売却できる
  • 買い手が物件に対してネガティブなイメージを持たない
  • 買い手に安心感を与えられる

などがあります。

デメリットは、工事費用です。

雨漏りの原因が、コーキング補修など簡易的な作業で済む場合は、工事費も数万円から10万円程度の軽微なもので済みますが、経年劣化による大規模な原因の場合は、100万円単位の費用が発生する場合があります

 
築年数の古い物件に高額な修理費用をかけるより、解体して更地で売却した方がよいケースもあるでしょう。この方法を選択する場合には、工事費なども含めて総合的に判断する必要があります。

 

現況有姿で何もせずに売却

雨漏りをそのままにして、現況有姿で売却する方法です。この方法のメリットとしては、売主の手間が一切かからないことです。

この場合は、建物が築年数の非常に古いボロボロ物件だったり、建物がこれ以上利用できなかったりする物件の場合が当てはまります。

 
「現況のまま修繕費用分を値引きして売却」と違い、建て替え前提ですので、修繕費用の見積りも取りません。こういったケースでは「現況有姿・瑕疵担保免責」として売却するとよいでしょう。

立地やエリアさえ問題なければ、建て替え前提物件として売却できる可能性が高いです。

 
デメリットとしては、

  • 価格を下げないと売れない
  • 見た目が悪いので、個人客には敬遠されがち

などがあります。

そのため、買取業者から提案や打診を受けるケースが多くなるでしょう。

 

解体して更地として売却

ボロボロの建物が建っているより、解体して更地にした方が見た目もスッキリして売りやすくなり、建物の管理や建物に対する瑕疵担保責任も必要なくなります

ただし、再建築不可物件は解体してしまうと新しく建物を建てることができないため、注意しましょう。

 
再建築不可物件の売却方法に関しては、下記記事にて詳しく解説しています。

再建築不可物件の売却を成功させる11のポイント
再建築不可物件は、その特殊性から不動産物件の中でもとくに売却しにくいといわれています。じつは、全国でも再建築不可物件がもっとも多いのは東京です。売却価格は相場の6割~7割程度を一つの目安にしますが、3割~5割程度になることも珍しくありません。

 
デメリットとしては、

  • 解体費用がかかる
  • 売れ残った場合は翌年の固定資産税・都市計画税が高くなる(軽減措置を受けられないため)
  • 建物の滅失登記をしなければならない

などがあります。

とくに、解体費用は非常に高額です。
木造住宅の場合、@3万円~4万円/坪が目安で、一戸建てを解体する場合には100万円以上の費用がかかるケースもあります。

解体工事の坪当たり単価の相場はこちらを参考にしてください。

<解体工事の費用相場>

構造坪当たりの単価
木造3万円~4万円
鉄骨造4万円~5万円
鉄筋コンクリート造5万円~8万円

土地の売却代金を原資として解体費用を支払うことができればよいのですが、そうはいかないため事前に資金計画をしっかりと立てておきましょう。

参考【無料】解体工事の一括見積サイト > 解体無料見積ガイド

 
築年数の古いボロボロの建物が建っていて資金に余裕がある場合は、この方法を選択すると早く売却できるでしょう。

 

家の売却の際には雨漏りの事実を伝えることが大切

雨漏りしている家を売却する場合は、やみくもに修理するのではなく、どういった方法でいつまでに売却するのか、売却戦略を決めることが先決です。

そして、大切なことは、売却を依頼した不動産業者やなによりも買い手に、雨漏りの事実を伝えることです。

 
高く売りたいがために、事実を隠ぺいするようなことはあってはいけません。
必ず後になって発覚しますし、何より買い手や不動産業者との信頼関係を壊すことになり、損害賠償請求などに発展するリスクまであります。

付帯設備表や物件状況等報告書などを利用して、雨漏りの事実や対応策について不動産業者や買い手と共有しましょう。

以上、雨漏りしている家を売却する4つの方法… でした。

 
参考リンク:

雨漏りが激しくて再建築不可物件でも売却できる不動産業者を探したい…という方は下記記事も参考に。一括査定サイトを利用すると、そのような業者が見つかる可能性も高くなりますよ。

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